ごあいさつ

石川一郎

開局60周年に向け
成長への投資 そして人への投資を推進します

皆様におかれましては、平素よりテレビ東京グループに対して格別のご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。

コロナ禍からの経済回復が進み、街の人々も徐々に日常生活を取り戻しつつあるように見受けられますが、米中関係やウクライナ問題など不安定な国際情勢に加え、資源価格の高騰や金利上昇など経済の不安要因も続いています。

こうした状況の中、当社グループの22年度は、連結売上高、営業利益、経常利益、純利益すべてで歴代最高となりました。

2023年3月期の期末配当金につきましては1株当たり45円を予定しておりましたが、20円増額し、1株当たり65円とさせていただきました。この結果、年間配当金は記念配当も含めて1株当たり80円となりました。さらに自己株式の取得などを通じ、資本効率の向上に努めております。

株主の皆様をはじめ、取引先の皆様、当グループのコンテンツを視聴いただいている皆様、そして当社に関わるすべてのステークホルダーの皆様に感謝申し上げます。

当社グループでは、「アニメ・配信」を成長のエンジンとして放送事業との相乗効果を発揮する「トライブリッド」戦略が功を奏した形ですが、さらに社内横断の「コンテンツ・プロモーション会議」を設置し、戦略を加速させてまいります。また22年度から新たに設けた200億円の成長投資枠については、「アニメ・配信」の分野で、ベトナムの映像配信サービス会社への出資を行ったほか、「EC」や「Web3」「NFT」などの分野に新たに出資をすることで、事業領域の拡大を図っています。

さらにテレビ東京は、23年4月に「新規事業開発室」を設置いたしました。社内のあらゆる知見や可能性を結集し、放送、配信、アニメに続く収益の柱の構築を目指します。

また、23年度の大きなテーマとして「人的投資」の拡充を考えています。多彩な人材が、やりがいと誇りをもって主体的に仕事に取り組むことで、「個の成長」を「グループの躍進」につなげ、キャリア採用や社内のリスキリングなどの研修を拡充し、従業員のエンゲージメントを高めながら、特色ある強いコンテンツ集団としてのブランド力強化を図ります。

24年度には開局60周年を控えております。当社グループは収益構造の改革を一段と進め、企業価値の向上に一層努めて参りたいと思います。引き続き変わらぬご理解とご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

代表取締役社長
石川一郎